とある何人の一言 – ミスターMの大気圏突入 –

ようこそ『とある何人の一言』へ。笑いの観点から社会を正す謎の男、ミスターMが私の個人的な価値観を拠り所に、刺して刺して刺しまくります。

第十七回掲載「言いたいことも言えないこんな世の中じゃ

      2014/10/08

自分の思っていることを他人に正確に伝えるって本当に難しいものです。思ったことや考えたことを伝えるには自分の脳内における情報を言葉という共通ルールの規格にのせ、他人と共有できるカタチに変換しなければなりませんから。この変換の作業ってのが厄介で、例えば自分の目の前にあるリンゴがどんなリンゴかを他人に伝えるために「まるい」「赤い」などと説明してみても、リンゴなんて完全な球体ではなく完全な単色でもありません。言葉を尽くせば尽くすほど説明はリンゴに近付くことはできるものの、言葉だけでリンゴそのものを完璧に写し取るはできないのです。このようにどうしても言葉には限界があるもんだと思います。「どんなリンゴか」を伝えたい場合は実際にリンゴを相手に渡して見せればいいのですが「どんなことを考えているか」では頭の中をくりぬいて見せるわけにはいきませんからね。

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最近、皆さんから私のもとに寄せられるメッセージに「ミスターMは何を言ってるのかわからない」「死んでね」「SEX」などと心温まる励ましのお便りをドシドシいただいちゃいまして、そんな熱いコメントが総数にしてなんと三件も届いています。人気者ココに極まれり!て感じで本当にありがたいのですがよくよく読んでみると私が命懸けで書いている駄文の意味がわからないという人が三分の一にものぼるようで、さらに残りの三分の二のコメントは一体何を伝えようとしているのか私の方が意味がわからなかったりします。

そんなわけで私は大切なことに気付かされました。当連載が続くにつれ私は意味の通る文章、わかりやすい文章を常に目指していかなければならないという原点をすっかり忘れてしまっていたのです。これは本当に情けない。鏡で自分のアヌスを観察しているところを他人に覗かれるくらい情けない。そして早くも喩えの意味がわからない。

即座に思い立った私は疾風怒濤の勢いで近所の本屋へ走り、「わかりやすい文章を書く方法」みたいな類いの本をゲットしようとイロイロ物色していたのですが、そのまま吸い込まれるようにマンガコーナーに足を伸ばしドラゴンボールや北斗の拳などの往年の名作を見ながらウワ!懐かしい!なんてハシャぎだし、また導かれるようにしてエロ本コーナーに立ち寄ってはワオ!エロい!なんて騒ぎだすという充実の一時を過ごしてたった今帰ってきました。

いやいや、結局ナニも買わずクソの役にもたたない無駄なことをしてきたように思われるでしょうが実はそれは違いますよ。小難しい説明を一切廃したマンガ的手法で言いたいことをバッチリ伝えるというアイデアをちゃんと考えてきたんです。私のオリジナルストーリーを紹介しつつちょっと実際にやってみますね。

宇宙犯罪組織マッドデビル、彼らはその恐ろしき闇の力で平和な世界を暗黒に染めようとしていた。このままでは地球が危ない!人類を救うために一人の勇敢な男が立ち上がった。その名をミスターMという。

マッドデビル将軍「えぇ~い、ミスターMの始末はまだつかんのか!ことごとく失敗しおって!うぬぬ~」

謎の男「では、私がヤツを仕留めて参りましょう」

マッドデビル将軍「おお、そなたは銀河系最強の黒魔術の使い手でありその実力は数万の軍隊をも凌ぐというブラック大佐!」↑※ココ

どうですか?くどくどと難解な説明を加えるよりも自然な流れの中でさり気なく人物紹介をしています。続いてはミスターMとブラック大佐の壮絶な戦いの場面です。

ブラック大佐「フハハ!動けまいミスターMよ!私の黒魔術は相手の体の自由を奪うのだ!」

ミスターM「お、俺はこんな所であきらめるわけにはいかないんだ!うおおおお」

ブラック大佐「バ、バカな!黒魔術の暗黒パワーをの心の光で跳ね返しているだと!ヤツの正義の心はこの私の技をも凌駕するというのか!」↑※ココ

ほらね?何の説明もなければ「ぐお~」「ギャ~」「うそ~ん」「あは~ん」で終わるこの場面もこうすると非常にわかりやすいんです。会話の中でナチュラルに状況説明ができてますから意味がわかりまくりです。文章での説明は難解になりがちですがちょっとの工夫で伝えたいことを容易に、そして誤解なく正確に伝えることが出来ちゃいます。スペースの都合でそろそろ終わりになりそうですが、今回の私が言いたいことはちゃんと理解できましたよね?

そうなんです。いま皆さんが享受している地球の平和は私のおかげだということです。こんな終わり方だと皆さんから怒りのこもった罵倒のお便りがバンバン送られてきそうですが、お、俺はこんな所であきらめるわけにはいかないんだ!うおおおおおおおおしまい。

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