とある何人の一言 – ミスターMの大気圏突入 –

ようこそ『とある何人の一言』へ。笑いの観点から社会を正す謎の男、ミスターMが私の個人的な価値観を拠り所に、刺して刺して刺しまくります。

第三十一回掲載「お婆様は魔女」

      2014/10/08

知人のタカシが交通事故に遭いまして、まぁ大した事故ではないので「先生!タカシの容態は!?」「残念ですが、、、」「そんな、嘘だ!タカシ!タカシィィィ!」みたいなドラマチックな展開にはならないようで二週間で退院だとか。面倒くさいですけど見舞いに行ってやることにしました。

入院先ってのが片田舎の小さな病院で私が訪れた時間はちょうどタカシが診察中だったため先に病室に入って待つことにしました。薬品の匂い漂う四人部屋なんですけどタカシの向かいのベッドにいる知らないお婆ちゃんがちょっと凄いんです。私が部屋に入るや否や「まぁ?いらっしゃ?い」ですからね。知り合いレベルで話しかけてくるもんですから小脇に抱えた見舞いのクッキーも思わず渡してしまいかねない勢いです。

スポンサーリンク

本当ならココで私とお婆ちゃんの間に割って入るタカシのフォローがあるはずなんですが生憎ながら室内には二人きり。痴呆のために私のことを孫か息子と勘違いしてるのではと不安に駆られたのですが「よく来たね?タカシくんのお友達?」とその辺の認識はハッキリしている様子。よかった、このお婆ちゃんボケてない。決して私を親戚と間違えてるのではなく初対面の人との接し方を間違えているだけなのです。うむ、よく考えたらやっぱりボケてるような気がします。

無視するのも悪いですし部屋から出ていくのも変じゃないですか。刺激の少ない入院生活は退屈でしょうからタカシが来るまで話し相手にでもなってやるかなどと思ったら、ここから捲るめくお婆ちゃんの連続攻撃が炸裂します。まず飴をいただいたんですけど「はい、アーンして」ですからね。手渡しではなくお婆ちゃんの手から私の口へダイレクト。年齢を越えた熱愛カップルか!口内で飴を転がしながら雑談していると、今度は「煎餅もあるからお食べ」と来ました。遠慮しつつもお婆ちゃんの激しいプッシュは続き、無下に断るわけにもいかないので頂戴することにしました。やっぱりダイレクトで。もちろん口に飴が入ったままで。ありがとう!ありがとうお婆ちゃん!でももうお腹いっぱい!

貰うばかりでは悪い気がしてお礼にジュースの一本でも買ってやろうと提案すると「煎餅があるから要らん」と噛み合わない返答が。なぜ煎餅とジュースの二者択一に迫られているのかわからないんですけど深く突っ込んだら不思議なラビリンスに迷いこんでしまいそうなのでやめておきました。

こんな不思議なお婆ちゃんと相部屋のタカシでしたが二週間の入院予定を何故か一週間に切り上げて早々と退院したそうです。きっとラビリンスな理由だと思うので深く突っ込むのはやめておきます。

 - コラム掲載

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

  関連記事

第二十一回掲載「オシャレ泥棒」

なんかウダウダしてるうちに夏の蒸し暑さはどこへやら、日没時刻も次第に早くなってき …

第五十四回掲載「残酷な便意のテーゼ」

先日、ナウいヤングたちの集うカラオケ大会にお呼ばれしちゃいまして、安っぽい流行歌 …

第十二回掲載「あ・はっぴー・にゅー嫌」

あけましておめでとうございます。皆さん無事にお正月を迎えましたか?「やっぱ正月く …

第八回掲載「天災(台風)vs天才(ミスターM」

アメリカではルイジアナ州のハリケーンの被害が甚大なようで、痛ましい被害の模様は日 …

第三十二回掲載「フラグでフライング」

いや?私にも遂にフラグが立ちました。これで世間のイチャついたカップルどもと自分の …

第四十四回掲載「大人は見えないしゃかりきコロンブス」

お酒なんてサッパリ飲めない私ですけどたまに何かの付き合いとかで居酒屋に行くことが …

第四十三回掲載「ヲタクのヲタノシミ」

基本的に天涯孤独な私にも定期的に集まって食事に行ったりする友人グループがいるんで …

第二十三回掲載「正解のない世界」

世界ってのは本当に広いもんです。私が生活している街、私を取り巻く人々、私の知って …

第五十三回掲載「カクテルをカクシテル」

相も変わらず「彼女いない歴=年齢」のクールな生き様を貫き通している私なんですが、 …

第七回掲載「花火のように美しく散る」

毎日クソ熱いですが皆さん夏バテなんてしていませんか?今回お話するのは世界で最も夏 …