海の向こうのアメリカに住んでいる皆さんに毎度日本のホットな話題を提供しているこのコーナーですけど、やはりね、時代のキーワードは「初音ミク」ですよ。

この「初音ミク」てのはボーカロイドと称しましてパソコンで音楽を作成するソフトなんですが、一体何がアツいかと言いますとその名の通りインストではなくボーカルのソフトだという点ですよ。つまりパソコン上で演奏させる従来のソフトに対してこれは歌わせるソフトなんですね。さらに歌ってくれるのが萌えアニメ風の美少女という付加価値が付いてくることでキモヲタどもも狂喜乱舞。

パソコンで音楽を作るなんて一部の人にしか関心のないことですし、二次元萌えの嗜好を持つ人だって限られています。しかしこの二種類のマイノリティを融合させることで世間に旋風を巻き起こすマジョリティを獲得したわけです。 歌ってくれる二次元美少女の初音ミクですがツインテールにニーハイとキモヲタどものツボを突いたビジュアルで、なおかつ譜面をなぞって歌うことは出来ても会話のような自然な喋りができないというソフトの特性を「シャイでお喋りは苦手だけど歌うことが大好きな不思議少女」というキモヲタに無理矢理なほど好意的な解釈をされることにより萌え市場も大賑わいのお祭り騒ぎです。

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ただここで一つ違和感を感じるんですがネット上でもメディア上でも初音ミクの萌え要素のみを強調しすぎて、音楽作成ツールという側面を見落としているように私には思えてなりません。このブームのおかげでパソコンで純粋に音楽を作っている人の全てが「二次元萌えのキモヲタ」というレッテルを貼られはしまいかという危惧があるのです。初音ミクを用いてネット上にアップされるレベルの高い作品も散見されますが、そこへ寄せられるコメントも作者への賞賛や労いより「ミクたん萌え」とか「ミクは俺の嫁」など初音ミクというキャラクターへ向けてのものが圧倒的です。

私はこうした偏った見方がかえって初音ミクの持つ魅力と可能性を限定しているように思います。機械が歌う技術の面よりもキャラクターのみが独り歩きしている現状ではそれまでの萌えアニメやゲームと同じ価値しか生まれません。キモヲタたちの激しい情熱がその想いとは裏腹に初音ミクを死に追いやっているのです。 「ミクは俺の嫁」などと宣うキモヲタどもの目を醒まさせるべく私は徹底的に糾弾します。馬鹿なことを考えるな!キモいことを言うな!てゆーかミクたんは私の嫁だ!

投稿者 admin

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